准看護師として訪問看護ステーションに勤務するメリット・デメリット

准看護師の免許を持っているけど、こんな心配はありませんか?

  • 訪問看護ステーションで働くことはできるのか
  • 他の職場と比べてメリットはあるのか
  • 逆に資格がデメリットにはならないだろうか?

准看護師の免許を持っている方の中には、これまでにも職場を探すのが大変だったという経験をされている方もいらっしゃいます。また、様々な事情でブランクがあるけど、訪問看護ステーションで復帰することはできるのかなどの疑問や不安が尽きないのではないでしょうか。

そこで今回は、准看護師として訪問看護ステーションで働くことのメリットとデメリットについて詳しくご紹介していきます。

訪問看護や地域医療に興味関心を持たれている方は、こちらの記事をご覧になってから職場を探していただくことで、安心して働くことができるでしょう。また、希望の職場を見つけるためにも、ぜひ参考にしてください。

1. 准看護師でも訪問看護ステーションに勤務できるの?

日本の看護師全体をみると、その3分の1が准看護師だと言われます。正看護師と准看護師では法律上の違いはありますが、実際の業務内容には明確な違いはなく働いています。つまり、看護師の3分の1を准看護師が支えているとも言えるのです。

ただ、准看護師の資格を持っている方の場合には、正看護師には無い悩みを抱えていることがあります。例えば、希望する就職先が見つからない方や、今までにそうした経験をした方もいらっしゃるでしょう。

そんな状況の中で、准看護師でも訪問看護ステーションに勤務することができるのでしょうか?

結論からお伝えすると、勤務することができます。

訪問看護に興味を持たれている方は、ぜひ安心して訪問看護師として1歩踏み出してください。

ただし、これまでにも経験されてきた方がいらっしゃるように、准看護師として勤務する上でのメリットやデメリットがありますので、次章から詳しくお伝えしていきます。

こちらを確認した上で、新たな勤務地を探していただくと、希望の職場が見つかるのではないでしょうか。

2. 准看護師として訪問看護ステーションで働くメリット・デメリット

2-1. 訪問看護師の確保が急務

まず一つ目のメリットとしては、訪問看護師が不足しているため、看護師の確保が急務となっていることです。なぜなら、高齢化が進み、2025年問題など日本全体が今後の安心した生活に不安を抱えているからです。また、病院から地域へ、医療から介護へという政策も影響しています。

もう少し具体的にお伝えすると、2025年までの訪問看護戦略として「訪問看護クションプラン2025」というものがあります。

この中では、次のような目標が挙げられています。

訪問看護師数を、2025年までに現在の3倍程度(約15万人)に増やすことを目標とする

引用:訪問看護アクションプラン2025

このプランは2009年に出されたものですが、訪問看護や地域医療を安定させ、安心した在宅生活を過ごすためには、3倍の訪問看護師が必要だとされたのです。

しかし、平成27年時点で、訪問看護ステーションで働く看護師の数はおよそ37,000人(常勤換算)となり、目標から大きく離れていることがわかります。

つまり、今、訪問看護師が必要とされているのです。

さらに、准看護師で訪問看護に勤務している人数は、およそ3,500人となり、10分の1は准看護師が支えているという事実があります。

正看護師、准看護師という資格の違いはどうしても気になることではありますが、このように患者様(ご利用者さま)から必要とされているのです。そのため、訪問看護ステーションは就職しやすい職場ということが言えるのではないでしょうか。

2-2. パート勤務ができる

二つ目のメリットとしては、パート勤務ができることが挙げられます。

准看護師の免許をお持ちの方は、一度は正看護師の資格を取ろうと考えたことがある方も多いと思います。しかし、様々な事情で進学を断念したり、家庭の事情で時間が無いという方もいらっしゃいます。

そうした方にとっても、訪問看護ステーションでの勤務はメリットがあります。

それが、パートで働くことができることです。

先ほどもお伝えしたように、訪問看護師が圧倒的に不足しています。その措置として、潜在看護師、つまり、免許を持っているけど働いていない方に注目されています。その数はおよそ71万人にものぼります。

この潜在看護師の雇用を促すことで、看護師の確保を考えているのです。

こうしたことからも、パートタイムでの求人を出している訪問看護ステーションがあります。また、ブランクがあって心配だという方に対する教育体制を充実させているところもありますので、ライフスタイルや能力に応じて働くことができるのです。

もちろん、現在どこかで勤務されている方が転職する場合でも同じですので安心してください。

2-3. 准看護師の求人数が少ない

ここまでお伝えしたように、訪問看護師が不足しているということは、これから訪問看護師として働くことを考えている方にとってはメリットと言えます。どこの訪問看護ステーションも看護師不足の問題を抱えているからです。

しかし、実際の求人をみてみると、正看護師と比べて准看護師としての募集数は少ないのも事実です。ただ、これは訪問看護ステーションに限った話ではないことはご存知だと思いますし、実際に訪問看護師の10分の1を准看護師が占めていることを考えると、大きなデメリットとは言えないでしょう。

確かに求人数は少ないかもしれませんが、年々訪問看護ステーション数も増加しているため、全く就職先が見つからないということは無いでしょう。

また、看護師が不足して満足なサービスを提供することができないと悩んでいる訪問看護ステーションも多くあります。もし、希望に沿った勤務地が無い場合には、気になるステーションに直接連絡をとってみるのも一つの方法です。

2-4. 算定単位の減算

もう一つのデメリットとして、訪問看護ステーションの運営上から考えると、准看護師による業務の算定単位は、正看護師よりも減算されるということが言われています。

具体的には、基本療養費が500円減算(医療保険の場合)、もしくは10%減算(介護保険の場合)されます。

こうしたことからも、准看護師の求人が少ないことが考えられますが、これが理由で就職できない、求人が無いということではありませんので安心してください。

もちろん、運営上の利益を考えることは当然ですが、看護師としての能力や思いを必要としている訪問看護ステーションがあります。そうした職場を探すことで、今後もやりがいを持ちながら、安心して働くことができるでしょう。

3. 訪問看護で准看護師ができないことってあるの?

最後に、准看護師として訪問看護ステーションに勤務する場合に、できないことについて確認しておきましょう。

具体的には、主に次の2つになります。

  • 准看護師では訪問看護ステーションの管理者になれない
  • 医師や正看護師の指示が必要

それぞれ詳しく確認していきましょう。

3-1. 准看護師では訪問看護ステーションの管理者になれない

まず、訪問看護ステーションを開設する際には、管理者がいなくてはなりません。(現場では、「所長」と呼ばれています。)この管理者は、常勤の正看護師であることが条件です。

そのため、准看護師の免許では管理者になることはできません。自ら訪問看護ステーションを立ち上げることはできませんが、従業員として勤務する上では問題ありません。

3-2. 医師や正看護師の指示が必要

これは訪問看護ステーションに限ったことではありませんが、制度上、准看護師は正看護師や医師からの指示のもとに業務にあたる必要があります。

ただし、実際の業務内容としては、病院勤務などと同じで、准看護師だからできないということはありませんので安心してください。

4. 准看護師や正看護師だからではなく、ご利用者さまに必要な存在かどうか

もしかしたら准看護師という資格にネガティブなイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、忘れてはいけないことは、看護師を必要とされているご利用者さまにとって、必要な存在であるかどうかです。つまり、訪問看護師として在宅医療、地域医療に携わりたいという思いが大切だということです。

ぜひ「准看護師だから」と囚われずに、訪問看護師として必要とされ、仕事にやりがいを感じながら、理想のライフスタイルを手にいれてください。