訪問看護を医療保険で利用する場合の時間と回数がすぐわかる!

訪問看護を医療保険絵利用する場合の訪問時間や回数には、細かいルールがあります。その範囲を超えてしまうと、保険の適応とならないため注意が必要です。

今回はそのルールについてわかりやすくまとめてご紹介します。

訪問看護の利用が決まった時、看護計画に変更があった時など、今回の記事を参考にしていただければ、訪問時間や回数を間違えることはなくなるでしょう。

ご利用者様に迷惑をかけないためにも、そして、訪問看護ステーションの運営を円滑にするためにも、ぜひ活用してください。

1. 訪問看護を医療保険で利用する場合の訪問時間と回数には制限がある

訪問看護の利用が決まると、まずは看護計画を作成します。

ご利用者様の症状や疾患、家族構成などをもとに、必要な看護サービス内容を考え、それに必要な訪問時間や回数、頻度を決定していきます。

また、訪問看護利用中に症状や病気の悪化などがみられた場合に、看護計画を再検討することもあります。

利用者様やご家族様の中には、できるだけ訪問時間や回数を長くして欲しいと考えている方も少なくありません。なぜなら、看護師が訪問することによって安心感を得られたり、家族の介護負担の軽減にもなるからです。

ただ、その希望通りに訪問することはできません。訪問看護を医療保険で利用する場合には、次のようなルールがあるからです。

  • 1回の訪問時間は30〜90分
  • 1週間に3回までの利用
  • 1日に1回の利用

基本的には、この範囲内での利用になります。

病院に入院中であれば、時間も回数も制限はありませんが、訪問看護の場合には、このルールを把握しておく必要があります。

つまり、決められた範囲内で、ご利用者さまにとって必要な看護が提供できるように、看護内容を検討することが大切になると言えます。

ただし例外もありますので、次章より詳しくご紹介します。

2. 訪問時間と回数を増やせる場合とは?

ご利用者様やご家族様から訪問回数を増やして欲しいと相談されたり、看護師の視点からもそれが必要だと感じることはよくあります。しかし、先ほどお伝えしたルールがあるため、はがゆい思いをすることもあるでしょう。

そんな時のためにも、訪問時間と回数を増やすことができる場合もあることを知っておきましょう。

2-1. 「厚生労働大臣が定める疾病等」「特別訪問看護指示書」「特別管理加算」該当者は4回以上の訪問が可能

次のものに該当する場合には、1週間に4回以上の訪問が可能になります。

  1. 厚生労働大臣が定める疾病等
  2. 特別訪問看護指示書
  3. 特別管理加算(Ⅰ)(Ⅱ)

・厚生労働大臣が定める疾病等とは

  • 末期の悪性腫瘍
  • 多発性硬化症
  • 重症筋無力症
  • スモン
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 脊髄小脳変性症
  • ハンチントン病
  • 進行性筋ジストロフィー症
  • パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺,大脳皮質基底核変性症,パーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ3以上かつ生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。))
  • 多系統萎縮症(線条体黒質変性症,オリーブ橋小脳萎縮症,シャイ・ドレーガー症候群)
  • プリオン病
  • 亜急性硬化性全脳炎
  • ライソゾーム病
  • 副腎白質ジストロフィー
  • 脊髄性筋萎縮症
  • 球脊髄性筋萎縮症
  • 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
  • 後天性免疫不全症候群
  • 頸髄損傷の患者
  • 人工呼吸器を装着している状態

・特別訪問看護指示書とは

特別訪問看護指示書とは、訪問看護利用中の急性憎悪や終末期、退院直後、期間カニューレや神秘を超えるような褥瘡のある場合など、医師が頻繁に訪問の必要があると判断したときに交付されるものです。

・特別管理加算(Ⅰ)(Ⅱ)とは

・特別管理加算(Ⅰ)

  • 在宅悪性腫瘍患者指導管理を受けている状態
  • 在宅気管切開患者指導管理を受けている状態
  • 気管カニューレを使用している状態
  • 留置カテーテルを使用している状態

・特別管理加算(Ⅱ)

  • 1.在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理、在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理、在宅自己導尿指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理、在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態
  • 2.人工肛門又は人工膀胱を設置している状態
  • 3.真皮を越える褥瘡の状態
  • 4.点滴注射を週3日以上行う必要があると認められる状態

2-2. 「難病等複数回訪問看護加算」に該当者する場合は複数回の訪問が可能

難病等複数回訪問看護加算に該当する場合には、1日に複数回の訪問が可能です。

具体的には、次に該当する方です。

  1. 厚生労働大臣が定める疾病等に該当する方
  2. 特別訪問看護指示書の交付がある期間

2-3. 「長時間訪問看護加算」に該当する場合は90分以上の訪問が可能

長時間訪問看護加算に該当する場合には、1週間に1回まで、1回の訪問時間が90分を超えることができます。

具体的には、次に該当する方です。

  1. 人工呼吸器を使用している方
  2. 特別訪問看護指示書の交付がある期間
  3. 特別管理加算(Ⅰ)(Ⅱ)に該当する方
  4. 15歳未満の超重症児又は準超重症児

※15歳未満の超重症児又は準超重症児の場合には、1週間に3回まで、1回の訪問時間が90分を超えることが可能

3. ご利用者様、ご家族様の同意を得て訪問看護の利用時間と回数を決定する!料金の説明も忘れずに!

ここまで医療保険を使った訪問看護の利用時間や回数について詳しくご紹介してきました。

また、各条件に該当する場合には、利用時間と回数を増やすことも可能です。ただし、その場合には、訪問看護の利用料金が増えるということを忘れないようにしましょう。

必ずご利用者様、ご家族様に説明をして同意を得た上で訪問看護サービスを提供することが信頼関係を崩さないためにも重要なことになります。

そこで、訪問時間と回数を増やした場合にかかる費用についてもご紹介しますので、ぜひ活用してください。

訪問看護基本療養費(医療保険)
基本療養費(Ⅰ) 週3日目まで1日あたり 週4日目以降1日あたり
5,550円 6,550円
基本療養費(Ⅱ) 2,780円 3,280円

※看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の場合。准看護師の場合は除く。

加算について(医療保険)
難病等複数回訪問加算 1日2回の場合1回あたり 4,500円
1日3回以上の場合1回あたり 8,000円
長時間訪問看護加算 週1回 5,200円

4. まとめ

今回は、医療保険を利用した梅の訪問看護時間と回数について詳しくご紹介してきました。

基本的には、次のようになっています。

  • 1回の訪問時間は30〜90分
  • 1週間に3回までの利用
  • 1日に1回の利用

ただし、次のものに該当する場合には、利用時間や回数を増やすことができます。

  • 厚生労働大臣が定める疾病等に該当する場合
  • 特別訪問看護指示書の交付期間
  • 特別管理加算に該当する場合
  • 人工呼吸器を使用している場合
  • 15歳未満の超重症児又は準超重症児

今回の記事を参考にしていただければ、ご利用者様に最適な訪問看護サービスを提供できるようになります。このような条件を知っていれば、迷惑をかけてしまったり、信頼関係を損ねることにならないでしょう。