看取りと看護師の役割「導入期」

今回は、看取り導入期の看護師の役割についてです。

まず導入期とは、看取り開始期のうち、主治医の初回往診から1週間を目安とします。

この時期に必要な看護師の支援としては、次の4つがあります。

①家族の考えを知る
②家族の考え方に寄り添う
③今後の見通しを立て、ケアの方向性を見出す
④今までの生活を維持できるように働きかける
引用:「在宅ホスピスケアにおける家族支援の構造」

①家族の考えを知る②家族の考え方に寄り添うとあるように、看取りの始まりは、コミュニケーションからだという事がわかります。

コミュニケーションと言っても、看護師からの話ではなく、患者、家族の話が中心です。

どうしても、医療や介護にかかわるスタッフは、その方の為になんとかしたいという思いがあるので、あれがいい、これが良いとこちらから伝えることが多くなってしまいます。

でもそれは、一見すると、一方的なエゴであり、患者家族の意見を無視しているようにも見えます。

そこでまず大切なのが、患者家族がどのように考えているのか、何を思っているかなどを「聴く」という事です。

そして、その意見に「共感する」という事です。

もちろん、看護師からみれば、正しくない事もあるでしょう。間違った知識を信じているということもよくあります。

でも、それを否定するのではなく、まずは共感するということです。

そして、なぜそのように思っているのか、考えているのか、感じているのかということに共感して、そのうえで、こちらからの意見や提案をするということです。

たとえば、

「○○さんは、意識がないのに、人工呼吸器や点滴に繋がれている姿をテレビで見て、そんなふうになるのなら、何も処置を受けない方がいいと思っているんですね。それは、家族に迷惑をかけたくない気持ちや、そんな姿を見せたくないという思いがあるからなんですね。○○さんの気持ちはよくわかりました。

そこで、私達からも提案があります。医療処置を全く受けないというのも一つの考えですが、ご家族と最期まで会話をしたり、一緒に過ごすために、痛み止めを服用したり、点滴をするという方法もあります。

もし・・・」

という具合です。(あくまでも例え話です)

まずは、理解して共感することからです。