在宅での介護負担を増加させる要因

ここでも何度も話題にしていますが、在宅生活を送るためには、環境が重要になってきます。
 
環境とは、自宅の物理的な環境だけではなく、介護者のことも含んでいます。
 
患者さん本人は、在宅復帰を希望されていたとしても、同居する家族(介護者)が、介護できないとなれば、在宅復帰できないことも多々あります。
 
また、在宅復帰を挑戦したけど、介護負担のために、途中で方針を変更することもよくあります。
 
つまり、介護者の負担を軽減することも、訪問看護や在宅医療の重要な役割だといえます。
 
このような、介護負担を増加させてしまう要因の一つとして、次のようなことがあります。

在宅医療を要する高齢者において,尿失禁,便失禁は高頻度にみられ,介護負担を増やす(レベルIVb)
引用:在宅医療に関するエビデンス:系統的レビュー

実際に在宅生活をされている高齢者の、30%以上に尿失禁があるとされ、便失禁においても約10%と言われています。
 
尿失禁や便失禁の処理は、看護師としては日常的に行なっていることですが、一般の方にとってはそうではありません。
 
一般的に考えれば、下の世話をすることに対して抵抗のある方が多くなります。
 
そうした介護が必要な状況になれば、当然介護者の負担になります。
 
また、精神的な負担だけではなく、肉体的な負担もかかります。
 
高齢化が進み、介護する家族も、60歳以上の高齢者であることも当たり前にあります。
 
こうしたことを考えると、在宅で安心して生活するためには、排泄についても十分に考えていく必要があります。
 
これは、入院している時からです。
 
在宅に帰られてから、どのように排泄するのか?これを常に考えた看護が必要になります。
 
また、訪問看護においても、常に情報収集を欠かしてはいけません。
 
患者さん本人や家族の気持ちを考えると、排泄についての支援の重要さがわかると思います。