虚弱老人と在宅リハビリテーション

高齢者の栄養に関心が高まり、サルコペニアやフレイルという言葉も広まりました。
 
サルコペニアとは、加齢や病気によって、筋肉量や筋力が低下することをいいます。
 
フレイルとは、虚弱という意味で、厚生労働省によると、「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態である」とされています。(「後期高齢者の保健事業のあり方に関する研究

 
サルコペニアが加齢による筋肉の問題だったのに対して、フレイルの場合には、移動能力や認知機能などの、生活状況も含めた概念であるといえます。
 
フレイル(虚弱)に対しては、一般的に運動不足になると、足腰が弱くなって寝たきりになるというようなイメージがあります。
 
では、実際には、フレイルの高齢者に対する、在宅リハビリテーションの効果はあるのか見てみましょう。

在宅リハビリテーションは,フレイルな高齢者の身体機能を改善させる(レベルII)
引用:在宅医療に関するエビデンス:系統的レビュー

このように、75歳以上のフレイルな高齢者に対するリハビリは、身体機能を改善させる効果があります。また、死亡率を低下させるという報告もあります。
 
こうしたことを考えると、足腰が弱くなったからリハビリをするのではなく、足腰が弱くならないようにリハビリをするという考え方は、間違っていないようです。
 
在宅医療や地域医療においては、「予防」も重要な役割です。
 
地域や在宅で安心した生活を送るためには、こうした予防事業の拡大や浸透も必要になりますね。