在宅高齢者と経口栄養

以前にもお伝えしましたが、近年、高齢者の栄養状態について関心が高まっています。
 
「リハビリテーション栄養」という考えも出てきているほどです。
 
低栄養の高齢者は、各施設ごとで次のような割合になっています。
 
・病院 38.7%
・老人ホーム 13.8%
・在宅 5.8%
・リハ施設 50.5%
 
病院やリハ施設においては、特に低栄養者が多いことがわかります。ただ、最近の治療経過を考えると、単純にこの割合が多いとか少ないとかだけを注目してはいけません。
 
病院では、病気や手術による低栄養が考えられますが、近年、急性期治療が終わると、早期に転院することがほとんどです。
 
特に、在宅復帰するまでに、リハビリが必要な方の場合には、リハビリ施設(回復期リハビリテーション病棟)への転院が多くなります。
 
リハ施設を退院した後は、在宅や老人ホームなどの地域へ帰られます。
 
つまり、病院に入院してから退院するまでの間に、十分に栄養状態も改善していなければ、在宅や地域へ帰った後も低栄養が続いている方がいるということです。
 
こうした低栄養の高齢者に対して、経口摂取による栄養補給の効果は次のように言われています。

経口での栄養補給は,低栄養の在宅高齢者(レベルII)および老人ホーム入居者にお いて(レベルIII),栄養状態を改善させる.
引用:在宅医療に関するエビデンス:系統的レビュー

「経口」というところがポイントだと思うのですが、やはり、口から食事がとれるかどうかが重要になります。
 
こうしたことを考えても、地域医療や訪問看護に関わるスタッフは、一人一人の食事について、しっかりと確認することが大切です。
 
「ご飯はたべれていますか?」
 
とだけではなく、食欲はあるのか、どのような物を食べているのか、1日何食たべれているのか、飲み込みづらさはないかなど、実際に見ていなくても、その方が食事をしている様子がイメージできるくらいに、詳細に把握することが大切です。
 
どうしても、病気や怪我に目が向いてしまいますが、こうした視点も地域医療には重要です。