地域医療に重要なADLとIADLの本当の違いとは〜答え合わせ〜

From:名古屋市緑区 つなげる訪問看護ステーションより

今日は、前回の答え合わせです。

もし、自分自身が脳梗塞になり、麻痺で歩行困難となった場合、当然ですが歩けるようになりたいと誰もが望みます。

でも、

「なぜ歩けるようになりたいのか?」

前回は、こんな質問をして終わりました。答えが出たでしょうか。

それでは、答え合わせをしてみます。

答えは、、、

「全部正解」

です。

・歩けないとトイレにもいけない
・歩けないと趣味の旅行にもいけない
・歩けないと仕事ができない
・歩けないと寝たきりになってしまう
・歩けない姿を見られたらはずかしい
・歩けなくて介護が必要な自分が惨め
・歩けない自分のことを家族が嫌ってしまう
・歩けないせいで、家族に見捨てられるかもしれない
・障害者と言われたくない
・車椅子なんか乗りたくない
・介護なんて絶対されたくない

人それぞれ、色々な答えが出たと思います。その全てがどれも正解です。

本当にしっかりと考えていただいた方は気づいたかもしれませんが、歩行という動作を治したいのではなく、

「歩行できないことで何かを失うことを避けたい」

という答えになっていると思います。

「歩行」という動作のその先にある、失いたくないもの、もしくは欲しいものがあるからこそ、大変なリハビリにも取り組むことができるんです。

だから、患者さまは歩行訓練を求めている訳ではありません。あくまで、それは手段でしかないんです。

ADLというのは、日常生活を送る上での手段です。その手段を使って、その先にあるものがIADLです。

在宅医療を考える上では、IADLという視点を持っている必要があります。

つまり、見かけの動作(ADL)ではなく、なぜその動作が必要なのか(IADL)を見ることが重要だと言えます。

そして、その目的を達成するために、どんな動作(ADL)が必要なのかを考えるということです。

目的、ゴールから考えることが重要ですね。

「歩行練習をして30m歩けるようになったら、外に出かけましょう」

ではなくて、

「あそこのお店に家族で出かけて美味しいご飯を食べるためには、○m歩けたり、●時間は運動できることが必要」

だと考えるということです。

なんだかリハビリに偏った感じになっていますが、看護でも同じです。ぜひ、目の前の患者さま、ご利用者様のIADLを考えて見てはいかがでしょうか。

新しい発見があると思います。

それでは本日も最後までご覧いただきまして、本当にありがとうございました。